特別なモノなんて いらない。
ただ お前がオレを想っていてくれれば
それで 十分だ。
−*:* 6/6 *:*−
「ねぇ、ラビ。神田って最近 何か欲しいものある、とか言ってた?」
とある昼下がり。
リナリーはラビに尋ねた。
「いや?特には・・・って あぁ、そっか。ユウ 誕生日もうすぐだもんねぇv」
「んー・・・何がいいのかなぁ・・・。私はピアス貰ったけど 神田ってアクセサリーとか
しなさそうじゃない?」
「しないねぇ。数珠はつけてるケドね 日本人だし?」
今までの誕生日も これといって特別なモノをあげたことはなかった。
いつもいつも リナリーの誕生日に神田が何かくれる。
何か買わなきゃ、とか そういう問題ではないけれど
何となく リナリーの良心が痛んだ。
「アレンの方が知ってるんじゃないか?この間まで ユウと任務だったし。」
「僕がどうかしましたか?」
「うわぁっ!;;ア、アレン?!;吃驚したさぁ;」
「何ですか、人を化け物みたいに・・・・失礼ですねぇ。」
ラビを少し半睨みにした後 リナリーに
何があったんです?と問う。
リナリーが説明すると アレンも腕を組んで考え込む。
「何でしょうねぇ・・・神田に似合いそうなもの?うーん・・・・・。」
「あぁ、アレさ。アレで良くね?v」
考え込むアレンの横で 何を思いたったのか、ラビが声をあげる。
「何?」
「んー?リナリーの愛のこもったキ・・・・ってぇっ!;;何するさ!アレン!!」
「真面目に考えて下さい#」
ガン、とラビの頭を殴り アレンは溜め息をつく。
またしばらく考えた後 アレンは顔を上げた。
「神田は・・・リナリーが側にいるだけでイイと思いますよ。行動を共にしていても
何かと彼、一人ですし。:
「何?!その ユウのこと判ってます、みたいな口調!ダメさ!ユウはオレの・・・・。」
「いい加減にして下さい。ラビ##」
再度アレンに殴られ ラビは涙目になる。
いってぇー、と叫んだ後 少し冷静になり
「いいんじゃん?それで。何かあげるだけが 全てじゃないさ。」
「そうですよ。結構女の人が側にいてくれるのって 安心しますし。」
「何、アレン。お前女いたの?てか いんの?vv」
「いい加減にしろ##」
そんなラビとアレンのやりとりを見ながら リナリーはクスクス、と笑う。
「ありがとう。ラビ、アレンくん。」
「頑張れー。リナリー!」
「リナリーなら 大丈夫ですよ。」
晴れた顔つきになったリナリーを ラビとアレンは
笑顔で見送った。
「何だかんだで 上手くいってるよなぁ。ユウとリナリー。」
「あの神田がですよ?――――やっぱ愛の力って凄いですねぇ。」
「あー・・・何かつまんないー。あいつらばっか。
――――なぁ アレンvオレと付き合わ・・・・。」
「さよなら。」
頭のすみに“♪”マークがつく勢いのラビに 冷たく一言浴びせ
アレンも部屋を出た。
「・・・・何だい。冗談に決まってるさ。・・・・・バカモヤシ。」
+++
「あ、いたいた。神田ーv」
廊下を歩く神田を見つけたリナリーは どんっ、と後ろから
彼に抱きついた。
「何だ、お前か。・・・てか力強すぎだぞ、リナリー;」
「そう?v」
そのままリナリーは神田の腕に自分の腕を絡ませ 神田の横を歩く。
そんな彼女の行為に迷惑がることなく 神田も歩を進める。
「で?何の用だ?」
「あのね、神田の誕生日の日にね。夜 出かけよう?と思って。」
「あぁ そうか。そういやもう少しだな。」
今思い出したかのような口振りに 忘れてたのー?!とリナリーはからかった。
その後 少し気まずそうに神田が口を開いた。
「あー・・・6日まで任務は入ってんだよ;
夕方・・・までには 帰ってこれる、とは思うが・・・。」
「誕生日なのに任務?!兄さんったら 何を考えてるのよ!」
「いや、別にイイんだけどよ。・・・・出かけたいだろ?」
申し訳なさそうに 神田はリナリーを見る。
その視線を受け リナリーはにこっ、と微笑む。
「ん?でも忙しいじゃない 神田。」
「頑張って 夕方までには帰ってくるから。それでもイイか?」
「いいの?」
「あぁ。」
「ありがとうv・・・・って神田の19歳を祝うんだからね!」
「はいはい・・・。」
6月6日 午後6時 時計台の下。
貴方を真っ先に祝うのは 他の誰でもない
この私vv
+++
「ちっくしょう#いい加減にしやがれ 貴様ら!!」
とある裏路地に 六幻の一幻が舞う。
ガガガ・・・・
『覚え、とけ・・・エクソシスト・・・・っ!次こそ・・・・っ。』
「次なんか ねぇよ。」
ザンッ
神田が六幻を突き刺し アクマの動きが止まる。
この三日で何体壊したか。
覚えられる程の数ではなかった。
只今 正午を少し過ぎた頃。
日付はちなみに 6月6日。
帰ってギリギリ6時着。
「何 梃子摺ってんだ テメェら!!#」
ガ―ンッ
デイシャの隣人の鐘で最後の一体が壊れる。
イノセンスを解除し デイシャとマリは神田に合流した。
「駅まであと少しだろ。急げよ。」
「何 苛立ってんだよ、神田?」
「止めとけ、デイシャ。今日はほら アレよ―――――」
「あぁ。教団で彼女が帰りを待ってる、ってかv」
「殺されてぇのか#」
少し急ぎ足で歩き始めた三人組だったが
すぐに、
『エクソシスト 発見―☆』
「あーぁ。」
「もう少し我慢しろ 神田。」
カチャ、と六幻を構え、
「畜生が・・・・・・・っ!!」
+++
神田が教団についた時には
6時などとうに過ぎていた。
雨も降っていて 空気がどんよりしている。
「お前ら 先行ってろ。」
「ちょっと神田。
もう10時半だぜ?いくらリナ嬢でも もういねぇって。」
「・・・・・畜生・・・・・っ。」
4時間半もオーバー。
いくら任務だったとはいえ 楽しみにしていたリナリーを思い出すと
悔やまずにはいられなかった。
「やっと帰って来た!ラビっ!神田 帰って来ましたよ!!」
「ユウ?!お帰りっ!早く来いって!」
船を降りた神田を待っていたのは アレンとラビ。
二人共 神田に早くしろ、と急かす。
「何だってんだ お前ら#こっちは今 帰ったんだよ!#」
「判ってますよ。お疲れ様ですけど それどころじゃないんです!!」
「はぁ?!#」
「リナリー倒れたんさ!ずっとユウのこと 待ってたんだよ!」
「――――――っ!」
「早く行くさ ユウ!」
「・・・・・っイノセンス 任せるぞ。デイシャ、マリ。」
「了解☆」
「早く行け、神田。」
イノセンスをマリとデイシャに預け 神田は階段を上り、室内に入る。
「・・・神田って単純ですね。」
「ユウはバカ正直なんさ♪かかったなv」
「えぇ♪」
悪戯っぽく楽しそうに笑う アレンとラビを見
デイシャが訊く。
「何やらかしたんだ?;ラビ;;」
「ん?ちょっと一芝居♪」
ぐーっと伸びをして アレンは
「神田がどう出るか。見ものですねぇv」
腹黒アレン降臨さぁ・・・。
ラビは心の中で呟いた。
+++
倒れた?リナリーが。
この雨の中 ずっと居たってことか?
徐々に徐々に 神田は罪悪感に襲われる。
焦りと不安。
とにかく早く 彼女に会いたい、と。
ただ それだけだった。
コンコン・・・
「リナリー?」
静かにノックをし リナリーを呼びかけた。
が、すぐに
「神田?」
いつも通りのリナリーの声が返ってきた。
おかしい、とは思いつつも 神田は、
「わ、悪い・・・今日・・・・。」
バンッ
「――――――っ!」
謝ろうと神田が言いかけた時 勢い良く部屋のドアが開いた。
と 思った瞬間 リナリーは神田の胸にしがみついた。
「―――――っリナリー?///;;」
「良かった・・・良かった 帰って来てくれて・・・!何かあったんじゃないかって・・・・
ずっと心配・・・・で・・・・っ!」
「―――――!」
泣き崩れるリナリーの手に力が入る。
相当辛い想いをさせたのだ、と 神田もリナリーを抱き返す。
「悪い。6時に帰って来れなかった。
こんなに心配させて・・・済まないな、リナリー。」
神田の言葉を受け リナリーはぶんぶん、と首を振る。
「いいの・・・無事、で・・・良かった・・・・!」
少し力が弱まったのを見計らって 神田はリナリーを自身から少し離すと
軽く頬に口付けた。
「――――誕生日 おめでとう。神田・・・・。」
「あぁ・・・ありがとう。お前の声が聞きたかった。」
「――――うん。」
抱き締めて感じたリナリーの体温は いつも通りで。
また ふと心配になる。
「ところで お前・・・倒れたって 大丈夫なのか?」
「倒れた?私が?」
「あぁ。ラビとモヤシがそう言って・・・・!――――っ///」
そこまで言って リナリーの反応から ようやく気付いた。
ちっくしょう・・・アイツら・・・っ!!#
騙しやがったな・・・っ!!##
そんな神田を見 リナリーはクスクス、と笑う。
「騙されたわね 神田?」
「――――っ///ちくしょう・・・!///はぁ・・・でも何もなくて良かった。」
軽くリナリーの顎を持ち上げ 神田は今度は彼女の唇に自身のそれを重ねた。
嬉しそうに微笑んだ後 リナリーは再度呟く。
「誕生日おめでとう。神田。」
そう言うと リナリーは少し背伸びをし 神田の頬に口付けた。
―――――――HAPPY BIRTHDAY TO・・・・・・v
☆あとがき★
神田の誕生日です!!19歳です!!
本編じゃ年とらないけどね。。笑
神田って何貰えば嬉しいんだろうねぇ・・・結局自分が
思いつかなかったから、こんな曖昧な話になってしまったワケで・・・;;
申し訳ないです・・・。。;;
何はともあれ、神田クン、誕生日おめでとうvv
私もケーキ買うねv(阿呆)