悲しみさえも 受け入れてくれる貴方――――――――

 

 

 

                 +:+~+:+ホットミルクと涙と貴方+:+~+:+

 

 

 

「ふぅ・・・。」

 

 

談話室のソファーに腰を下ろし リナリー・リーは大きく息を吐いた。

ゆらゆらと揺れる暖炉の明かりが 彼女の繊麗な顔立ちを一層 引き立たせていた。

 

パタン、と読みきった本を閉じる。

三日かけて読みきると 何かホッとする充実感があった。

 

時刻は 日付が間もなく変わろうとしている真夜中。

リナリーは ふぁ・・・と小さく欠伸を漏らした。

 

 

「あ、やっぱり今日も 此処に居た♪」

 

 

コンコン、とドアを叩く音がしたかと思うと マグカップを両手に持った少年が入ってきた。

はい、と少年は ホットミルクの入ったマグカップを一つ リナリーに差し出す。

 

 

「有り難う。・・・ラビ、あなた こんな遅くまで何してるの?」

 

 

ラビ、と呼ばれた少年は

 

 

「んー?特に何にも。基本的に夜型人間なんだよね、オレ。」

「朝に弱いの そのせいなんじゃないの?」

 

 

クス、と笑い リナリーはホットミルクを一口啜る。

ふわっ、と ミルクの甘い香りが広がる。

―――――――懐かしい感覚だった。

 

 

「ふぅ・・・。」

「落ち着く?」

「えぇ。有り難う、ラビ。」

 

 

ラビも一口啜りながら

 

 

「ここ最近 ずーっと本読んでただろ、リナリー。」

「さすが 夜型人間ね。」

 

 

ハハ、とリナリーの言葉に笑い返し

そうそう、と 何か思い出したかのようにラビは席を立つ。

 

 

「どこにあったっけなぁ・・・。おっ、あったあった♪」

「何?」

 

 

少し背伸びして ラビは本棚から一冊の本を取り出し リナリーの前に置く。

 

 

「何?この本。」

「リナリー 今馬鹿にしたでしょ、コレ;;

 ・・・面白かったから リナリーも読むかなーって。」

 

 

ラビの親切心を汲み取り、

 

 

「有り難う。読んでみるわ。」

「今日はもう寝た方がいいぜ。夜更かしは美容の天敵だから。」

「・・・あなたに言われても 説得力ないわよ?

 ―――――――ミルク、有り難う。・・・おやすみなさい。」

「ん。おやすみぃ〜♪あ、その本 後でユウに話してみろよ。」

「――――――――?」

 

 

ラビの言った意味が理解できなかったのか リナリーはキョトンとしながら

こくっ、と微笑み 談話室を出て行った。

 

 

「あの話・・・涙腺弱いリナリーは必ず泣くだろうなぁ・・・。問題はユウだよなぁ・・・。

 アイツ、愛情表現下手だから・・・。」

 

 

クスクス、と 楽しそうに一人 ラビは微笑んだ。

 

 

 

 

 

+++

 

 

 

 

 

リナリーがラビから 本を借りてから4日が経った。

 

 

「おい、ラビ。お前 ここ4日アイツ見たか?」

 

 

こいつだけには 聞きたくない。

そう思っていたが 4日も経つとさすがに痺れを切らしたのか

神田(カンダ)は ラビに問いた。

 

 

「アイツ・・・あ、リナリーのこと?v毎日見てるぜ。夜遅くまで本読んでるから。」

「毎日・・・夜遅く・・・?」

 

 

ピクッ、と神田(カンダ)の周りの空気が揺れた。

 

 

『さ、殺気・・・・!!;;』

 

 

身の危険を感じたラビは慌てて訂正する。

 

 

「べ、別に変なことしてないからなっ!!;;」

「ラビ テメェ・・・!」

 

 

キレそうになったが ラビの必死な姿を見ると殴る気も失せたのか

神田(カンダ)はラビの胸ぐらを離す。

 

 

『う、迂闊だった・・・。まぢ 殺られると思ったぜ・・・;;』

「で。」

「はいっ?!」

「・・・何処に居んだ、アイツ・・・。」

「・・・3階の 談話室・・・。」

 

 

神田(カンダ)が離れてから ラビは改めて思うのだった。

――――――ユウの前で リナリーの話は出来ないな・・・;;

と。

 

 

 

 

 

+++

 

 

 

 

 

ふざけたタイトルね、と初めは思っていたリナリーも すっかりのめり込んでいた。

今日で4日目。残りの1ページを読む彼女の目には ラビの予想通り、涙が溜まっていた。

 

 

「最近 部屋に来ねぇと思ったら 本何か読んでたのか。」

神田(カンダ)・・・?!」

 

 

泣き顔を見られたくなかったので 急いで涙を拭ったが

透かさず神田(カンダ)

 

 

「マジ泣きかよ。」

 

 

突っ込まれた。

ドカッと勢いよく 神田(カンダ)はリナリーの横に腰掛けた。

しばし 心地良い沈黙が流れる。

すっ、と リナリーは神田(カンダ)の肩に寄り添った。

 

 

「一人ぼっちの女の子の前にね 男の子が現れるの。男の子は凄く優しくしてくれて・・・

 女の子は段々明るくなっていくの。でもね・・・男の子はいなくなるの、突然。

 “ずっと見守ってる”って置手紙を残して・・・。」

 

 

大まかなあらすじを話しながら 内容を思い出したのか リナリーは静かに涙を流した。

神田(カンダ)は 何も言わない。

ただ黙って リナリーに肩を貸している。

 

 

「嫌だからね・・・。」

「――――――――?」

「勝手に死んだら 許さないから・・・。」

「――――――――!」

 

 

一瞬 壊れてしまいそうに か細い声で呟いたリナリーに

少し目を見開いたが すぐにフッ、と笑い

 

 

「そんなことで泣いてたのか?」

「そ、そんなことって・・・!」

「大丈夫だ。ずっと見守ってる何て そいつの綺麗事だろ。結果的に慰めてるつもりが

 悲しませてんじゃねぇか。」

 

 

そこまで言うと 一呼吸置き、

 

 

「オレはそんなこと 絶対にしない。」

神田(カンダ)・・・っ!」

 

 

ぎゅっ、とリナリーは神田(カンダ)の胸に顔を埋めた。

それに応えるように 神田(カンダ)も優しく彼女の背中に手を回す。

 

 

「お前なぁ・・・泣き過ぎなんだよ。」

「だって・・・お互いいつ死ぬか分からないって思ったら・・・っ。」

「あー・・・ったく・・・。絶対ねぇ!お前もオレも死なねぇからっ!」

「―――――――――っ。」

 

 

また暫くそっとした後 神田(カンダ)は彼女を抱く手に少し力を入れ

 

 

「絶対 死なせないから。大丈夫だ―――――――」

「うん―――――――っ。」

 

 

 

 

 

+++

 

 

 

 

 

「泣いて寝て―――――ガキじゃあるまいし・・・;;」

 

 

神田(カンダ)の肩に寄りかかったまま リナリーは小さく規則的に寝息を立てていた。

 

 

「オレはどうすりゃイイんだよ――――――?::」

 

 

ボソッ、と呟きながら 隣の少女の寝顔を見る。

先程 泣き崩れたのがまるで嘘のように 平然としている彼女に

クスッ、と微笑し

 

 

「絶対死なせないから――――――――」

 

 

サラッと優しくリナリーの前髪を掻き分けると

軽く 彼女の額に 唇を落とした。

 

 

 

 

 

★あとがき☆・・・でも その前に。。

《おまけ》

 

 

 

 

「お早−う ユウ!!」

「・・・・・・・。」

「どしたの?低血圧?」

「・・・リナリーにあの本貸したのお前か ラビ・・・。」

「ぅえ?!」

 

 

何で?!と慌てふためくラビを尻目に 神田(カンダ)は怒鳴った。

 

 

「マジ泣きして大変だったんだ!余計なことしやがって・・・・・!!」

「いやー 悪い悪い。でもユウ かっこ好かったゼ♪」

「・・・・・・おい。」

 

 

『し、しまっ・・・・・!!;;』

 

 

「テメェ ラビ!一発ぶん殴らせろ!!」

「いいじゃんかぁ〜。ユウがかっこ好いのは いつものことだし?v」

「っざけんな!!」

 

 

こんな二人の会話を立ち聞きしたリナリーは

 

 

「有り難う。ラビ――――――――」

 

 

そう言ったのを知るわけもなく ラビは神田(カンダ)から逃げ回るのだった。

 

 

 

今度こそ本当に

☆あとがき★

・・・・ラビリナ萌え!!最高に萌え!!

ラビ出してリナ嬢と二人っきりで会話させたら思ったよりも萌え!!

・・・ってこの話はちゃんとした神リナですvv

絶対神田はこんなこと言いそうにないよねー。苦笑

でも 萌えvv

話の筋、めちゃくちゃですが 許してください・・・;;